森林浴―或る弟の手記―
修介が私たちに言えないような女性と交際しているのは明白でしたが、どんな女性かは分かりませんでした。
隠す必要があるということは、不倫とかであろうか。
私と幸乃はよく話し合いました。
ですが、どういった切り口で聞いたものか分からなかったのです。
悩む日々は続き、修介は更に出掛ける回数が増えました。
それでも今まで通り成績はよかったですし、仕事もきちんと手伝ってくれていました。
なので、女性との交際をとやかく言える状況ではなかったのです。
正世もそんな修介の様子に気付いたらしく、心配しておりました。
ただただ、相手の女性が気になるばかりでした。