森林浴―或る弟の手記―




状況の分からない修介と早苗はただ戸惑っているようでした。


私は床に膝をつけたまま、頭を抱えていました。


修介の恋人である早苗は、佐保里姉さんの娘なのです。


私はずっと、早苗に会いたいと思っていました。


佐保里姉さんはずっと、早苗の行方を気にしていました。


その願いがこんな残酷な形で叶うなどと、誰が予想したでしょう。




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