森林浴―或る弟の手記―




「修ちゃんは可愛いお顔だから、何を着ても似合うわ」


朧気な記憶に残っている佐保里姉さんの言葉です。


私はにこにこ笑いがら、いつもくるくると回り、服を靡かせていました。


私に服を着せるのは香保里姉さんの役目でした。


香保里姉さんは私に服を着せる時、いつも必要以上に私の身体に触れてきました。


それも、然り気無くではなく、幼い私が嫌悪感を抱く程あからさまにです。


私は途中から、佐保里姉さんがいい、と言って佐保里姉さんに抱きついたことを覚えています。


それからは着せ替えごっこは、なくなりました。


ですが、香保里姉さんはいつも、私の肩や頭などを軽く触ってきたのです。


恐らく、恋愛感情を抱かれていたのでしょう。




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