最期は君を奏で
「ええ
形式的にですがね」
サトルは言った
形式的……?
「まぁ、あなたの周りの人間はあなたが死んだと思い込むようにするんですよ
ミス.フリッグのような人は例外で、真実を知るだけの力があります」
「…………なんのために?」
私は言った
形式的にということは私は実際死ぬわけじゃない
なら、なんのために私は死んだフリをするのか
「先ほども言いましたが、コウくんとルイさんは対なる者達
つまり、2人で1人という存在なんですよ
わかりますか?
あなたが生きていれば、コウくんもまた生きている
あなたが死ねば、コウくんもまた死ぬ__」