最期は君を奏で

「じゃあ………
コウは、コウは……
生きてるの?」


私がそう言うとサトルは微笑んだ


コウが生きている!!


ふと、自分の目から涙が溢れてくるのを感じた


これが嘘の可能性だって十分にある


けど、この秋野サトルという人物からこの話を聞いたことが私にコウの生存が真実だということを確信させた


それから、この事実はなぜ私が「殺される」のかという疑問を私の頭から追い出した



「よかった……
コウ、生きてるんだ………」


でも、さっきこの人はコウの死に胸を傷めている、みたいなこと言ってなかった?


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