最期は君を奏で
「僕は君にこの事実を話すべきなのか迷っていただけですよ
君が実直な人間であるとわかったので、今この話をしたのです
ルイさんを騙すような気持ちはなかったのですが……」
また思考を読まれた………
さっきからこの人は私の思考…
いや、思考だけじゃなく全てを見通してる
この人はだだの人間じゃない
「それで……
コウはどこにいるんですか?」
私は涙を服の袖でゴシゴシと拭いてから言った
「彼は今、この世界にはいません」