May - メイ -
翌日、朝から教室はざわついていた。
…いや、いつもなんだけど、今日は様子が違う気がした。
「転校生、今日来るんだと!」
「あ、蓮。おはよ~」
席に着きながら蓮の話に耳を傾ける。
「どんな子なんだろ!気になる~っ」
「彼女、可哀想…」
「麻結花は大丈夫だよ~」
何が大丈夫なんだか…。
女って勝手に惚れて、勝手に離れていくじゃん。
俺が今まで付き合った女は、本気じゃなかったから傷つかなかったけど。
もし本気で好きだったなら、自分が捨てられるとき、何か違う感情を抱いていたのかもしれない。
本当の"恋愛"を知らなかった俺に、
たくさんの優しさと愛をくれたのは
太陽のような、あたたかい君でした