ちょこれーと。
男の人に頭を撫でられるなんて

すごく恥ずかしくて、

マフラーに顔を埋めた。



探し物が見つかった私は、

先生と並んで玄関へ向かった。


「まぁ、話せて良かったよ。」


「…え?」


以外な言葉に驚いた。


「前から見てたんだけどさ、
 なんか…またに、
 悲しそうな顔してたから。」



誰にも気づかれたことなかったのに...


そう思いながら先生を見た。

すると口角を上げながら、

先生もこっちを見た。



それと同時に、

パッと目を逸らした。

自然と顔が赤くなった。



「可愛い性格ってことも
 解かったことだし。」

その言葉に頭から湯気が

出るんじゃないかってほど

顔が熱くなるのが解かった。





チラッと隣りを歩く私より

かなり背が高い先生を見上げた。

また視線が合って、すぐに逸らした。



「柏木って下ばっかり見てんな?
 お金なんて落ちてないぞ?」

下ばかり見ていた私に言った。


「お、お金なんてっ…!」

そう言いながら顔を上げた。




目の前には、

私の顔を覗きこみながら

悪戯っぽく笑う先生がいた。



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