アナログ三姉妹
「あ、いらっしゃい‼」
姉は満面の笑みを浮かべて迎えました。
未来の弟を。
「あの、初めまして‼岸山俊彦といいます‼」
深々と頭を下げるスーツ姿の好青年。
「れいちゃんがいつもお世話になってます。姉のひかりです」
「あれ?お兄ちゃんは?」
「ちょっとお腹の具合が良くないみたい」
「チッ、籠城しやがったか」
ボソっと吐き捨てる末っ子に、
「え?今なんか言った?」
岸山は首を傾げる。
「ううん、なんでもない。私、ちょっと呼んでくるから座ってて」
笑顔で椅子を引き、
トイレに着くなり、
ガンっ‼
扉にエルボーを食らわす。
「早く出てきなさいよ‼」
「いや、ちょっとお腹がだなぁ…」
「ウソばっかし‼」