アナログ三姉妹
「お兄ちゃん、なにを願ったの?」
ひかりは兄に尋ねた。
「ん?それは内緒」
「そうだよねぇ」
きっと…。
私と一緒だよね?
みんなが健康であるように、って。
「でも、あの二人はどうやら同じこと願ったみたいよ」
そう言って後ろを振り返る。
そこには…。
いつの間にやら、
距離を縮めるどころか、
手を繋いで重なり合う二人が。
「ったく、騒ぐだけ騒いでなんだよ」
「怒らない怒らない」
「それにしてもだなぁ」
「ほら‼私がいるじゃない‼」
ひかりは、兄の腕を取った。
「な、なんだよ‼」
「いいじゃないの‼」