アナログ三姉妹
「じゃ、散歩に行ってきて」
「え?俺が?」
「最近、太り気味でしょ?運動してきたら?」
「正月太りはお互い様だろう?」
「なんか言った?」
「なんでもありません」
消え入りそうな声で答えると、
マサと共に散歩に出る。
「おい‼そんなに走るなよ‼」
リードを引っ張るが、マサは物珍しげに走り回る。
そんな子犬に思わず笑顔にもなるってもの。
「マサ、なんか腹が減らないか?」
そう言うと、ピタリと止まり振り返る。
「内緒だからな」
と、コンビニに入り、
あったかい肉まんを分けることに。
ほっくほくの肉まんを、
並んで座り、ほくほくと頬張る。
「ワンワン‼」
まだくれと鳴くマサの頭を撫で、
俺は思った。