アナログ三姉妹
「そういえばひかり」
「なに?」
「また顔が丸くなったなぁ」
「…」
黙った。
黙らせることには成功した、
黙らせることには…。
「一つ聞いてもいいかしら?」
「な、なんでしょう?」
「毎日こうやって顔を見てると思いますけど、昨日より丸くなりましたか?一日で?」
「いや、こう雰囲気が丸くなったかなって」
「雰囲気が?」
「そうそう。お母さんの感じで優しくなったっぽい。そう、優しくなったよ‼」
ふぅー、と、額の汗を拭う。
危ない危ない。
ピンチからの脱出だ。
ところが…。
「じゃ、前は剣があって角張ってたってことかしら?」
「…」