アナログ三姉妹
ドライブをしながら、とりとめのない話を。
お互いが意識している、
こっぱずかしいけど、優しい時間。
ずっと続けばいいな。
このままずっと…。
[どこが好きなのよー]
ラリアットカーナビがあおる。
「やだ、ホントに変なこと聞くんだ」
私は照れ臭さをごまかしたが、
「俺は優しいところかな」
「え?」
「れいちゃんの優しいところが好き。酔った友達を介抱したり、恋人に振られた友達を叱ったり。励ますのは簡単だけど、れいちゃん、ちゃんと背中を叩いてあげるでしょ?それが本当の優しさだよ。本当は俺だけに優しくしてほしいけど」
「…」
な、なにこれ。
カッと顔が熱い。
だってそれって、私のこと見ていてくれたってことでしょ?それが何より嬉しい…。
「れいちゃんは無いのかな?」
「へ?」
「俺のこと、嫌い?」