アナログ三姉妹
「ただいまー」
「あ、れいちゃん、お帰りー」
「はい、これお土産」
末っ子が差し出したる洋菓子風の箱。
「な、なんだこれは?」
受け取った兄は驚愕の面持ちで箱を見下ろす。
「れいちゃん、熱でもあるの?」
「どういう意味よー?」
口を尖らせる。
「だって、れいちゃんがお土産買ってくるなんて…」
「そうだぞ。明日、日本が沈没するな」
「じゃ返してよ‼」
「いや、いっそ仲良く沈没しようじゃないか」
「最後の晩餐ね」
兄姉ペースのまま夕食が始まる。
今日のメニューは、
ひかり特製、
[賞味期限が切れそうな、又は切れた食材をぶっこむ鍋]だ。
これが意外に美味しかったりするが、
「ひかり、アイスクリームはやめようか」