アナログ三姉妹
いつもなら、照れ臭くてなかなか言えないこと、
互いに向き合う必要がない空間がある。
でももしそれが消えた時、
人は素直になれるし、
なる必要がある。
たとえ言葉はなくても、
代わりに暖かな絆に包まれた居心地。
三人はそれぞれが物思いにふけりながらも、マッタリとした時間を噛み締めていた。
が…。
「あ、ロウソク短くなった。変えるね」
ひかりが立ち上がったと同時に、
ロウソクの火が消えた。
と同時に、
「あの、私…」
暗闇でれいの訴えかける声が。
「私…」
ただならぬ気配に押し黙る兄姉。
「私…結婚したいの‼」
衝撃告白の瞬間、
パチッ‼
電気が戻った…。