アナログ三姉妹
「れい…」
「結婚させてあげれば良かったのに‼」
なぜか、ひかりがキッと睨む。
「結婚は女の幸せなんだから‼それを知らないまま、れいちゃんは…」
「…そんな、ウソだろ?」
「せめて、せめて認めてあげたら、れいちゃん喜んだのに‼」
「…」
ガックリ膝をつく。
這うようにして妹たちに近寄り、怖々、れいの手に触れる。
まだ暖かな、
熱を持った手に。
「れい、すまん。お兄ちゃんが悪かった…」
「れいちゃん、本当に結婚したかったのよ…」
「…反対した兄ちゃんが悪かった‼」
「賛成してあげればよかったのよ…」
「ああ、賛成してやるよ。もう、もう遅いけど、兄ちゃん、賛成する」
「今からでも遅くないわよ」
「え?」
「そうよね?れいちゃん」
ひかりがポンと体を叩くと、
「お姉ちゃん、ちゃんと録れた?」