【完結】君が教えてくれたコト


次の日。


昨日までは話すのがツラそうでほとんどうまく話せなかった穂高はまだ少しかすれた声だけど普通に話せるようになっていた。


「なぁ?結花…」

「ん?」

「…誕生日間に合わなくてごめん!これは何よりも先に謝りたかった!」

「ううん。穂高の意識が戻ったんだからそんなのいいよ…」

「あー…もう。ここは結花の事強く抱き締める所なのに!俺の体固定され過ぎ!イテテッ」


穂高は体のあちこちを骨折していて体を全身固定されていて少し声を張るだけでも痛い様子。

でも、あれだけの事故で後遺症が残るような怪我はなかったみたいで…本当に良かった。


「もう…お医者さんに安静にしてるように言われたでしょ?」

「…ハイ……結花なんか優しいね」

「なにそれ…すっごく失礼じゃない?」

「いや、あの!ごめん…言い方悪かった。結花はいつも優しいよ?でも、いつも本当は優しいのにそれ隠そうとするけど、今は素直に優しいから」

「別に普段から優しくない…」


また可愛くないこと言っちゃった…。

こんな可愛くないことばっかり言ってたら穂高も愛想尽かしちゃうよ。

穂高に優しいとか言われて恥ずかしくなり、顔を背けるとある物が目に入って急いでそれを取り上げた。


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