【完結】君が教えてくれたコト
不安
~穂高side~


付き合って初めての夏休みは忌まわしいことに何処にも行けない。


仕方ないけど虚しい!


何処にも連れていってやれない俺の為に結花は毎日お見舞いに来てくれた。


ガラガラッ


「穂高ー!来てやったぞ」

「…なんだ、また弘貴か」

「なんだとはなんだ!親友が見舞いに来てやったっていうのに」

「穂高君、具合どう?」

「あ、天井も来てくれたんだ」


弘貴の後ろからひょこっと天井が出てきた。


「オイ!俺とちよ子に対しての明らかに声のトーン違うだろ!浮気か?ちよ子のこと狙ってんのか?高野!浮気を見過ごすのか?」

「ちよ、槇野の事黙らせて?」

「へ?あ、弘貴っ!病院なんだから静かにしなくちゃ駄目だよ」


天井がそう言うと弘貴は言うことを聞いて静かになる。

弘貴でも天井の言うことちゃんと聞くんだ…。

すると、結花は立ち上がって天井の腕を掴んだ。


「私達、外でお茶してくるから」

「あ、うん」


二人は行ってしまった。

結花は誰かがお見舞いに来ると毎回席を外した。

いてくれてもいいんだけどな…。


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