【完結】君が教えてくれたコト
「ちよね!結花ちゃんと穂高君付き合ったらいいのになって思うの!結花ちゃん、過去にあんまり良い恋してないから…穂高君となら結花ちゃん絶対幸せになるよ!」
「いや、俺は…高野を満足させられるような男のレベルにはまだまだ!」
「もうー!ありのままの穂高君でいいの!ちよ、応援してるから頑張ってね!はい、これ結花ちゃんのミルクティー」
天井はミルクティーを俺に渡してバスに乗り込んだ。
あ…そういえば俺と同じミルクティーだ。
俺は天井の席、高野の隣の座席に着いた。
「え?何で穂高が…」
「ごめん…天井と席交換したんだ。はい」
ミルクティーを渡すと高野は無言で受け取った。
「…あーあ。危険な男が隣の席じゃ寝れないよね」
「朝の話蒸し返すなよ…今度は本当に何もしないから眠かったら寝てどうぞ」
「今度なんかしたら一生口聞かないから」
「それは困る!」
「…じゃあ、何もしないで」
「ハイ」
しばらくすると、高野は紅茶の缶を持ったまま眠ってしまった。
紅茶こぼしたらどうすんだよ…
そっと紅茶の缶を高野の手から外して缶を置く為の円柱に置いた。