【完結】君が教えてくれたコト
高野に見られた…
俺は定期入れを奪い取って、高野から肩を抱いてる奴を殴った。
人を殴るなんて初めてだった。
あいつらがどんな反応していたかすらわからない…無我夢中で高野の腕を引いてあいつらから逃げ出した。
あいつらが見えなくなって、高野の腕を離した。
「高野…ごめん…………俺…ずっと…クッ…言ってなかった…」
俺…泣いてる…。
もう告白も絶対に皆無だしなんでもいいや…
「……ねぇ。私、知ってたよ」
「え…?」
「だって穂高と入試の時に話したじゃん」
「嘘…俺の事覚えてたの?」
「わかんないと思ってたの?馬鹿!」
「…ごめっ…高野ごめん…うぅっ…俺…もともとあんなに…太ってたような奴なのに…高野の事…好きになっちゃって………」
本当にカッコ悪い…断られる告白なら告白くらいもっとカッコ良く言いたかったよ。
俺、どんだけ泣いてんだよ…
「穂高…告白するならちゃんと目を見て告白して」
「え?……無理だよ…俺今…高野に顔見せられない…」
すると高野は俺の前に回り込んできた。