夢みるつぼみ〜アイドルと秘密の恋〜




学校を出て、携帯を握る。



優斗君は自分の家にいるんだよね。


でも、仕事とか?



優斗君の家もわかんないし。



メールとか…


ううん。



メールじゃ遅いよね!




電話だ!




通話ボタンを押す指が止まる。



今さら震えがもどってくる。




私、全然変わってないじゃん。



変わらなきゃ…


弱い自分を変えなきゃ!



勢いにまかせて、通話ボタンを押した。



長い機械音。


『…もしもし?』


優斗君の声。


「優斗君?」


『つぼみ?!』


少し驚いた声が受話器から聞こえてくる。


「話しがあるの…時間ある?」


『うん。今、俺の家にいるんだけど…来れる?』






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