夢みるつぼみ〜アイドルと秘密の恋〜
今度は鞄を漁り、あるものを出した。
紙?
ううん、写真だ。
何の?
「これな〜んだ?」
おちょくったように言うマヒロにイライラが募る。
「これを見てよーく考えなさい」
そう言って渡された写真。
「うそ…」
それは、数日前私と昇君が私の家の前で話している写真だった。
なんでこれが…
「あなたと初めて会ったとき、あなたに怒りを覚えた。そして、その時叩かれた復讐をしてあげたのよ」
復讐…?
そんなのされた覚え…
「ま、まさか…」
「そうよ。あなたをつけていたの。いつかいいショットを撮って、記者に売り付けるために。そしたらあなたが帰った家に優斗君が入って行ったのを見たのよ」
それって…
卒業式の前日。
私が後ろに人の気配がしたの……あれは、マヒロさんだったの?
あの後すぐに帰ってきた優斗君も見たって…