愛すべき人へ…
コンコン…。
「入りまーす!」
元気よくドアを開けた。
「おう!いつになく、礼儀正しい入り方だな?」
ニヤリと笑い、こちらを見る。
久しぶりの竹条先生は…ちょっと疲れた様子で、無精髭で溢れていた。
「先生?熊みたいだね?…
…琥太郎?入りなよ。」
ドアの外で落ち着かない様子の琥太郎を中に促す。
「…は、はじめまして!山本琥太郎です。
紘さんが、いつもお世話になってますぅぅ!」
深々頭を下げる。
…私の保護者か?
「おっ!随分と初々しい子じゃんか?
紘…犯罪だよな?」
先生はこちらを向き、琥太郎を上から下まで眺める。
「…成人してるから、犯罪ぢゃないもん。」
琥太郎は相も変わらず、ぴっちり気を付けをして立っている。
………(笑)