Lonely Specter


多少寂れた感じはするが、それでもまだ『生きてる町』って思える。
昔から変わらない町だ。


「お、おーい!ま…待ってよぅ!」


背後から女の声が聞こえた。
振り向く。
数メートル先に人影が見えた。
この距離じゃ誰だかなんてまだ分からないが、声には聞き覚えがある。
というか聞き親しんだ声だ。


「おぅい!秋人くーん!」


右腕をブンブン降りながら走ってきている。


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