LOVE・ラブ・らぶ-先生と描くsweet life-
「あら、お出かけ?」
「はい、帰りとか遅くなるかもしれません。」
「もしかして、あの先生とデート?」
と店長が茶化してくる。
他の従業員の人たちは先生について知らない。
だが店長は先生と面識があり、付き合いだしたことも知っている。
歩は少しだけにやける。
「……はい。」
「そう。いつも可愛らしいけど、今日の格好、いつも以上に可愛いわよ。きっと先生も惚れ直しちゃうんじゃない?」
歩は身体が熱くなるような感覚がした。
「そんなこと………ない、ですよ」
「ううん、絶対そんなことあるわよ。私が保証する!あ、引き留めちゃってゴメンね。時間大丈夫?」
「あ、そろそろ行かなきゃ………。じゃあ、いってきます」
「いってらっしゃい。楽しんできてね」
店長は笑顔で見送ってくれた。
歩は少しだけ駆け足でバイト先を後にした。