LOVE・ラブ・らぶ-先生と描くsweet life-
「今日どうする?」


先生が甘さ控えめなフレンチトーストを口に運びながら問いかける。


一応デートの約束をしていたことを歩は完全に忘れていた。



「う~ん………。約束通り、あのカフェに行かない?痴漢のこととか……、話す。聞いてほしい」



先生はきっと昨日から聞きたかったはずだ。


だけど歩の気持ちを考えてか、先生ん家に来てから一切、聞いてこなかった。


「俺は聞きたいと思ってるよ。だけど歩、昨日の今日で辛くない?また他の機会に回してもいいんだし。今日は行きたいとこ連れてってあげるし……」



そんなの言い方が悪く感じるがお世辞だ。


「あたしは今すぐ知って欲しい。いつか言う、いつか言うって先伸ばしにする方が気分悪いもの………。」


「そうか、歩がいいのなら大丈夫だよ。俺も知りたいし、あのカフェで食事でいいな?」


「うん、」


歩は頷いてスクランブルエッグを口に運んだ。

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