LOVE・ラブ・らぶ-先生と描くsweet life-



「仕方がないよ。誰でもそういう状況に陥ってたら、そんな余裕ないし。歩は悪くないし、別に謝らなくてもいいんだよ」


先生はいつでもそう言って励ましてくれる。


それがいつも支えになる。



そんな時、店員が若干、躊躇いながら料理を運んできた。


店員が入って来づらいほど、この席の空気は重いのかと、思い知らされる。


店員は料理と伝票を机に置くと申し訳なさそうに、そそくさと奥の厨房に向かった。


「もう指定してた時間なんだね。そんなに時間経ってないように感じた」


と歩が苦笑しながら言う。


「そうだな、」


先生も苦笑した。


ふたりともリアクションに困っているのだ。

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