LOVE・ラブ・らぶ-先生と描くsweet life-
「ありがとうござ………」
歩はお礼をしようとした。
鼻をフッと掠めた匂いが嗅いだことある匂いで動きが止まる。
え―――――。
その匂いはあの写真から香ってきた匂い、痴漢の犯人から香ってきた匂いと同じだったのである。
「もしかして……あなたって」
歩は後ずさる。
するとハルキがにやっと笑い、
「歩ちゃん……どうしたの?」
なんで?
合コンで会った時は違う匂いだったし、合コンが終わった時、ハルキさんは胡桃と一緒だったはずなのに……。