LOVE・ラブ・らぶ-先生と描くsweet life-



嬉しかった。


だけど歩は浮かない表情を見せた。


「親に紹介する彼女って、あたしなんかでいいのかな………」


歩の一言に先生の表情が変わる。


「それはどういう意味?」


「ほら、あたしまだ10代だし、学生だし……。そういうのはまだ早いんじゃないかなって………」


本当は違う。


今のも不安な要項だが、一番の不安はもっと別にある。


だけど言ったら先生に怒られてしまいそうだと、言い留めた。



「そんなこと関係ない。今、歩が不安に思ってることも、俺に隠してることも、全部関係ない。」


先生は優しい中に力強さを持った声で言った。

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