LOVE・ラブ・らぶ-先生と描くsweet life-
歩は小さく『そうだけど……。』と絞り出す。
「………何だか仕事が今忙しいみたいなんだ。今までいっぱい迷惑とか手間とかかけてきたから邪魔は……したくないんだ。」
「でも彼氏側は聞かされてない方が一番辛いんじゃないの?」
そんなの分かってる。
2人の言っていることは正論だ。
だけどその考えを否定してしまう自分がどこかにいる。
そして歩を混乱させてしまう。
結局、ぐずぐずと歩たちの意見の出し合いは続いたが歩は“相談しよう”という答えは出しきれなかった。
相談はしたい。
そうすればきっと先生が助けてくれる。
だけどそうやって自分を甘やかしてはいけないと思う気持ちが歩を邪魔する。
「………なんとかなるさ。」
歩は小さく呟いて自分の背中を押した。