いつも隣に君がいた ~クローバーの魔法~
――ガラガラ…
「失礼しまーす…」
そう言って静かに図書室へ入る。
え?何で、図書室に入るのかって?
それは…
「あったあった、植物辞典」
そう、昨日返事を書いたあの不思議な手紙を、植物辞典に挟みに来たのだった。
クローバーのページに、前と同じように、そっと白い紙を挟んだ。
キ―ンコ―ンカ―ンコ―ン…
丁度紙を挟み終わり植物辞典を本棚に戻したところで、タイミング良くチャイムが鳴った。
「やば、行かなくちゃ」
そう呟くと、私は図書室のドアを開け、教室へ小走りで向かった。
――明日、返事来てるといいな。
教室についてからも、授業中も、ずっと、その事で頭がいっぱいだった。