いつも隣に君がいた ~クローバーの魔法~





「「さよ―なら」」



みんなが一斉にそう言って、がやがやと喋りながら教室を出ていく。


今は午後の授業が終わり、もう放課後。


私も鞄を持って、先生に頼みごとをされて職員室まで行っている奈々ちゃんを廊下で待つことにした。



奈々ちゃんとご飯を食べた昼休みの終わりごろに、もう〝ユウ〟からの手紙は取りに行ってあった。



早く家に帰って手紙が読みたいな、と思いながら窓の外を見ていた。と、その時。




「え――っ??? 今日カラオケで合コンすんのぉ? イケメン来る?! 超行きたいんだけどぉ~! うち担任に雑用押しつけられちゃってさー」



そう言いながら廊下を歩いてきたのは同じクラスの眞崎さん。



ロングの髪を金髪に近い茶髪に染めて、毛先にカールをかけていて。


スカートをギリギリまで短くして制服を着崩している、私が中学の時に同じグループに属していたような、派手目の女の子。



すごくデコってある携帯を耳に当てて、もう片方の手にはノートが積まれてある。



ああ、担任の先生に頼まれたんだな。



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