GIFT
卵に包まれたケチャップライスの中から、ひょこっと顔を出すタコちゃんウインナー。
「しかもオムライスなのに、おかずオムレツ?」
「だって卵安かったからいっぱい買ったら、冷蔵庫に入んねぇんだもん!」
「あはは!どんだけ買ったのー!」
お母さんと話してると、笑いが絶えない。
3人のときと変わらない明るいリビング。
きっとお父さんがいつも近くで見守っていてくれてるんだね。
「そんで、ゆいさん?」
「ん?」
「何かあったの?」
「へ?」
「お母さんには何でもお見通しだぞー」
あ、そっか。
先生のこと…本当に忘れてた。
「うーんとね?」
私は今日あったことをお母さんに話した。
お母さんは何も言わずに聞いてくれた。
先生のことを初めてお母さんに話したとき、お母さんは言ってくれた。
「ゆい、その恋大事にしな。きっとたくさん辛いことあると思うけど、ゆいにとって絶対いい恋になるから」