死への救急搬送
6月26日午前
執刀医先生から連絡があり家族全員に話したいので病院へ来るように要請されました。
私は娘と実家に連絡すると病院へ向かいました。
距離的には私が最も遠いのですが私が一番早く到着し、その後しばらくして全員が揃い先生からの説明を聞きます。
説明は臓器移植担当の先生からありました。
「昨日県へ連絡をして協議をしましたが、血圧が昨日の朝からずっと100を遥かに下回っており60台から80くらいの間です」
「現在のような血圧では臓器そのものの機能が落ちていて使用できない可能性が高く臓器移植には適さないという結論でした」
「そういうことですので今回は臓器移植は行いません」
「わかりました。そうするとあとは心臓死の後に角膜の提供のみとなるわけですね」
「そうですね。腎臓が悪くない方であれば腎臓も提供可能ですが奥さんは腎臓が悪かったので角膜のみとなります」
「そちらの方の連絡はどうなるのでしょうか」
「当病院からアイバンクへ連絡しておきます」
私たちは了解して話は終了しました。