死への救急搬送
その後看護師さんが顔や身体を拭ききれいにしてくださり、頭の手術痕もわからないようにタオルで巻いてくれました。
目には義眼が入っているのでまったく普通に寝ているようです。
娘は眠っていたようで家内が亡くなった時間には連絡が取れなかったのですが、その後連絡がつき私が葬祭場へ直接来るように伝えました。
そして午前10時葬儀社の方々が到着して家内をストレッチャーに乗せ移動します。
涙がじわりじわりといつまでも出てきて止まりません。
死ぬなどとは考えず、まったく思わずに生きていくための努力をしていた。
二人で・・・
ショックでした。
裏玄関で待っている葬儀社の車内に家内を入れます。
「合掌」
扉が閉まりました。
「大丈夫ですか」
泣き止まない私に看護師長が声をかけてくださります。
私は黙って頷きました。
「今までお世話になり、ありがとうございました」
先生と看護師長に礼を言い葬儀場へ向かいました。