死への救急搬送
最も近くにいた方が
「それでしたら中央のカウンターの所へ行って話してください」
私は広いフロアーの中ほどまで入りカウンターの前に立つと
「家内の救急搬送の件で話に参りました」
中にいる人に向かって言いましたが2人しか居ません。
一番奥に居る人は課長でしょう。
その前に座っていた方が立ち上がり私の前に来て
「どうぞ椅子に腰かけてください」
カウンター前の椅子に座りました。
「4月13日にこの近くのT信金の所で家内が脳内出血により自損事故を起こし救急搬送されました」
「その時に隊員が家内の携帯電話をバッグから探し出し、その電話で私に連絡してきました」
「隊員はN脳外科へ家内を運ぶと言うので私は家内が透析患者だから脳外科では処置できないのでだめだと伝えました」
「家内は以前に腎臓移植の経験があり、3月には移植腎の摘出手術も行っておりICUの設備が必要で透析と輸血を同時に行いました」
「それ以外にもこれまでの経験から何らかの疾患を患った場合、疾患の治療と同時に透析と輸血を同時に行いました」
「その経験があり脳外科では無理だとしつこく伝えたのに隊員は私の言うことを無視して搬送しました」
「私が以上のようなことを説明してわかりますかと問いただしましたが、そのことにはまったく答えず搬送しました」
私は質問を続けます。