死への救急搬送

「私は自分の仕事をプロだと自覚して仕事をしております」

「もしもクレームがくれば10万の仕事であれ100万の仕事であれ無料でやり直します」

「そのぐらいの気概を持って仕事をしてきたからでしょうか」

「今までに自分の仕事でクレームがきたことは一度もありません」

「今のあなたの話を聞くと素人じゃないですか」

「救急搬送のプロじゃないですよ」

「その程度のレベルで仕事をされているのですか」

「信じられないですね」



救急担当長は黙ってしまいました。



「とにかく至急に調査をして返答してください」

「謝罪すべきは謝罪し、搬送改善をしてください」



「わかりました」



私は彼の態度に憤懣やるかたなく立ち上がり


「お金の問題で来ているのではありません」

「人が死んでいるのです。命の問題です」

「わかりますか」

「お願いしますよ」



「わかりました。調査して返答します」



何なのだ。

この態度は・・・





私はこれ以上は話にならないと思い、とりあえず帰って返答を待ちました。
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