死への救急搬送
組織対個人の闘い
8月23日
午前8時20分
私はM市消防本部の4階のフロアーへ入ります。
「おはようございます」
ちょうど朝礼に出ようと管理職が外へ出てこようとしていました。
課長が来て私を呼びます。
「朝礼が始まりますのでこちらの部屋でお待ちください」
以前小野課長と一緒に消防長たちと話し合いを行った部屋とは別の部屋に入れられました。
私は入ってすぐの椅子に腰かけて待ちます。
そして待つこと20分
8時40分
ドアが開き課長と担当長と家内を搬送した隊員が入室してきました。
3人がそのまま中へ入って来ます。
私は二人だけで話したかったので問いかけました。
「隊員と二人だけで話をしたいのですが」
椅子から立ち上がり言いました。