interlude
店に入るとメンバーはもう集まって
いる。
初めて見る顔も。

この集まりのメンバーは
鍋に例えて言うならば寄せ鍋。
友達の友達とか、その友達とか。
誰かが集合をかけるとどこからともなく
男も女も年齢も関係なくいろんな
人々が集まってくる。
だから初対面も当り前。

だいたいこの集まりって何?
っていうぐらい趣旨もつかめぬまま
朝が来ることはよくある。
今夜もそんな感じ。
あ、今日は合同誕生日会だっけ?

誰のだよ?

「それでは、」

といつもの仕切役が立ち上がる。

「今日は
マサと陽と隼人とそれから…
えーっとその他諸々
誕生日おめでとう!
というわけで飲め!乾杯!」

隣に座っていた何となく見覚えのある、
名前も知らない女に

「隼人おめでとー」と言われグラスを
傾ける。

あ、誕生日ってオレ?
二週間も前だけどまぁいっか。
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