interlude
「何でここに来てアコなんだよ?」

アコが何の関係があるの?
キミはまた深呼吸をする。

「マサとアコちゃんて、
学生の時から付き合ってたんだって」

ああ、香陽が言っていた廣野くんの
学生時代からの彼女ってアコの事か。
それは知らなかったな。

「別れた後にアコちゃんは隼人くんと
出会って…」


陽の話はこうだ。

例の飲み会に顔を出すようになったのは
二人が別れた後で、周囲はただの大学
時代の友達だと思っていた。

そんな頃にオレとアコの関係が始まり、
マサはやきもきしだした。

でもマサは、自分からアコをふった手前、
何も言えずただ黙ってみていた。

そのうちアコを取り戻そうと考えたが、
アコに断られた。
そこで陽に協力を求め、
オレの気が陽にいくように差し向けた。
誕生日会をアコが知らなかったのは
マサの差し金で、マサが終電で向かったのは
アコの家だった。
あの日、陽をオレに押し付けたのは、
オレがアコの誕生日に会わないため…
わざわざ陽と付き合っていると嘘を
ついたのは、ただの友達だったら
オレに陽を押し付けられなかったから。

それでか、香陽も二人が付き合っているのを
知らなかったのは。
隠すところには隠して、
言うべきところでは言っていたのか。

黙って聞いていたオレはキミを見る。

「じゃあ全て計画通りで
マサは万々歳じゃないの?」

でも…

とキミがまた言う。

「私がしたことは間違っていた。」


何で?






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