You and I
「あー、もしかしてあたし邪魔でしたぁ?」
嫌味たっぷりに
語尾を強める佐伯エリナに僕の嫌悪感も増してゆく。
「なぁたんの、お友達ー?」
「なぁたん?」
口を開いた樹里に
目を丸くした佐伯エリナは
「…なぁたんって。子供じゃないんだから。」
そう言って小バカにしたように笑った。
一方の樹里は
何故笑われてるのかわからない様子で首を傾げている。
正直、僕は相当頭にきてた。
ブリブリ尻振って
男に媚びてる目の前の女に
どうして樹里がバカにされなきゃいけないんだ?
まさに、悪魔と天使とはこうゆう事で。
一刻も早く
この場所から樹里を開放しなければ。
そう思った。