You and I



「なぁ。お前、倉本と付き合ってんの?」


騒がしい教室で
お昼ご飯なのか、菓子パンをかじりながら尋ねて来たのは

クラスメートの村上。


ちなみに倉本とは樹里の事だ。




「付き合ってないって。何度も言ったろ?」

溜め息混じりにそう告げて僕は席に座った。



「やっぱそうだよなぁ。」

「わかってるなら聞くなよ。」



チラッと樹里に視線を向けると
他の女子と何かを話している。




「違うんだよ。ほら、あの一年のさ、何て言ったっけ?」

「…佐伯?」

「そうそう!佐伯!佐伯エリナ!そいつが朝、お前の事訪ねて来てさ。」



その名前に
僕の溜め息は更に深くなる。



「…で?何だって?」

「いや、倉本と尚斗先輩ってどうゆう関係なんですかー?って。」




あぁ…。
またこれだ。




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