ようこそ、ブラッディ学園へ
「ねえねえ!

私ね、昨日ここで見ちゃったのよ!」

「え?なにを?」

「聞きたい~?」

「うん!」

二人の女子組みが会話しているところに偶然居合わせた私。

ただの会話だったら、特別気にもならなかったが・・・

「昨日ね、どうやって入ったかは知らないけど、クロークモレルがここに入り込んでいたのよ。」

クロークモレルとは、よくこの世界に迷い込む怪物で、体長はおよそ5~6歳児くらいの大きさ。

全身が体毛で覆われ、鋭いくちばしを持つ怪物で、無差別に若い女の人を食い荒らしていく不気味な怪物だ。

「でね、私、襲われそうになってもうだめだって思ったとき、ガーディアンが助けてくれたの!」

「ええ~っ!

いいな~!」

ガーディアン。

守護神という意味を持つこれは、この世界に迷い込む怪物を殺し、人々を助けてくれるチームみたいなものだ。

紅の騎士、蒼の守人。

雷の使い手、大地の魔術師。

ヘルナイト、ブラックナイト。

そして、この6人の上に立つジョーカー。

以上7人で成り立っているという。





まあ、私にそのことは関係ない。

まずフードに隠れている顔がイケメンなのか不細工なのか分からないのに、よくもまあ、こんなにきゃあきゃあ騒げるものだ。

私が止まったのは、ガーディアンのことではなかった。

クロークモレル。

やつがついにこの近辺に顔を出したということは・・・












そうだな。

















































          カセギドキダ



















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