【短編】キミはお姫様。【実話】
あの日、俺が来なかったから?
でも青木が来たってどういうことだ?
よりによってなんで青木と?
もしかして城崎は青木を好きだった?
俺とは遊びか?

思考回路がぐじゃぐじゃになってきた・・・






式の日、俺は母校の剣道場に来ていた。
行けるわけない・・・悔しいし後ろめたいし
取り壊されて更地になっていたけどやっぱりここが落ち着く




「桜井君」




城崎・・・
しかもウェディングドレスを着てる
なんか
綺麗だ


・・・じゃなくて

「なんでいるんだよ!式あるんだろ?」

「逃げてきちゃった。ドラマみたいでしょ?えへへ」

城崎はセットしていた髪をほどきながら笑う

「いや・・・でも・・・どうしてここに」

「ここかなって思ったの。思い出の場所でしょ?
あの時の約束・・・今果たしてくれるよね?」

「どういう? ・・・ちょ」

突然城崎が俺の手をつかんだ


走った

二人で手をつないで駅まで走った

やっと幸せが訪れる

ふと前を見ると青いスポーツカーがこっちに向かって走ってくる

青い

アオイ






=ドンッ=
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