危険な夜へご招待【仮面de企画】
「え……っ」


そして、私の取り皿に乗せられた真っ赤に熟れたトマト。



「これはフルーツトマトだから苦手な人でも食べやすいよ。食べてごらん?」


「──…!」



……甘やかさないんだ。


私は金色の仮面に隠された、優しい笑顔を見つめる。


そして、恨めしいほど赤く綺麗な実に視線を落としてしばらくにらめっこ…。



「う"……。」


こうなったら食べるしかない。

えぇ、食べてやるわよ!!


えいっ!!


思い切って、大口を開けてトマトを放り込んだ。



何年ぶりかに口にしてしまったトマトを、目を閉じながら噛み潰す。


この食感にこの味…う〜…


……ん?


あれ?これ…

意外とイケるかも……



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