危険な夜へご招待【仮面de企画】
◆積み木くずし
パーティーが益々盛り上がる中、
私は東條さんとみんなの輪から離れて、少し静かな部屋の片隅に移動していた。
小さなテーブルと一人掛けのソファー二つが一つのセットになって、いくつか置かれている。
私はカクテルを、東條さんはワインを片手にそこに座り、改めて乾杯をした。
「星ちゃん…怒ってませんでした?」
「全然。むしろ急かされたよ、『さっさと行ってきなさい!』って」
微笑む東條さんにつられて私もへらっと笑う。
大輔以外の男性とこうしてることが恥ずかしい反面気まずくもあって、なかなか目を合わせられずにいた。
それを悟られないように、ひたすらちびちびとカクテルを飲む。