失恋レクイエム ~この思いにさよならを~
「じょーだんだって。俺は別に気にしないし。逆になんか親近感わいた。…って、こんなんで親近感もつのもどうかと思うけど」
「確かに…ふっ」
二人互いに見合って一拍のち、笑ってしまった。
あーなんか、この人ホント楽だなぁ。
年上だけどちょっとやんちゃな所とか、笑いのツボが同じだったり、言わなくてもそれとなくわかってくれる所とか、新鮮。
わたしの周りにこういう人って居なかったかも。
そっかぁ、恋人でもない友人でもない関係。
なかなか良いかもしれない。
「…俺の失恋はさ、付き合うことも出来ずに終わったんだ」
前触れもなく放たれたその言葉にわたしはなんて顔をしたらいいのかわからなかった。