失恋レクイエム ~この思いにさよならを~
失恋の特効薬
「あっ羽賀~、ちょっと聞いたわよぉ。谷津さんお持ち帰りしたって」
自販機のあるちょっとした休憩所で缶コーヒーを飲んでる所に通りかかった川辺がニヤついた顔で言った。
あっち行け、と手で払ったが効果がなく河辺が進路を変えてやってくる。
せっかくの休憩が台無しだ。
「抜けたいって言うから帰っただけだっつの」
これでも社内で飛びぬけて美人だと言われている川辺はその整った顔でにんまり笑った。
なんだか、もったいないと思う。
こいつ黙ってればホント美人なのに、男を黙らせてしまうくらい口が悪い。
俺のタイプでは全く無い。
こいつに女を感じた事なんか唯の一度もない、と断言できるほどだ。
その点、皆川は…。
と、彼女のあの屈託のない笑顔が浮かんできて慌てて取っ払う。
あぁやめやめ。
「谷津さん、羽賀の連絡先聞いてきたから教えといたわよん」
「おまっ、何勝手に教えてんだよ!余計なコトすんなよなぁ」
うえぇ、あの人めんどくせぇんだよ、色々。
しかも家近いし。変に懐かれたら厄介だ。
「いいじゃない。失恋には新しい恋!これが一番の効き薬よ~」
「マジ勘弁してくれよ…俺そんな気分じゃないんだってば」
嫌がる俺なんか無視…、どころか楽しんでやがる。
「あー楽しい」なんて言いながら川辺のヤツはどこかへ消えた。
河辺と志村が俺の事を心配してくれてるのはわかってるんだよな。
わかってても、どうにかできるものでもないし。
俺は出来る限り明るく努めてきた、つもりだったけど、きっとあいつ等の事だからぜーんぶお見通しなんだろうな。
「あれ、羽賀くんも休憩ー?」
一息ついたのもつかの間、今度は河辺が消えた方から今一番見たくないやつが現れた。
自販機のあるちょっとした休憩所で缶コーヒーを飲んでる所に通りかかった川辺がニヤついた顔で言った。
あっち行け、と手で払ったが効果がなく河辺が進路を変えてやってくる。
せっかくの休憩が台無しだ。
「抜けたいって言うから帰っただけだっつの」
これでも社内で飛びぬけて美人だと言われている川辺はその整った顔でにんまり笑った。
なんだか、もったいないと思う。
こいつ黙ってればホント美人なのに、男を黙らせてしまうくらい口が悪い。
俺のタイプでは全く無い。
こいつに女を感じた事なんか唯の一度もない、と断言できるほどだ。
その点、皆川は…。
と、彼女のあの屈託のない笑顔が浮かんできて慌てて取っ払う。
あぁやめやめ。
「谷津さん、羽賀の連絡先聞いてきたから教えといたわよん」
「おまっ、何勝手に教えてんだよ!余計なコトすんなよなぁ」
うえぇ、あの人めんどくせぇんだよ、色々。
しかも家近いし。変に懐かれたら厄介だ。
「いいじゃない。失恋には新しい恋!これが一番の効き薬よ~」
「マジ勘弁してくれよ…俺そんな気分じゃないんだってば」
嫌がる俺なんか無視…、どころか楽しんでやがる。
「あー楽しい」なんて言いながら川辺のヤツはどこかへ消えた。
河辺と志村が俺の事を心配してくれてるのはわかってるんだよな。
わかってても、どうにかできるものでもないし。
俺は出来る限り明るく努めてきた、つもりだったけど、きっとあいつ等の事だからぜーんぶお見通しなんだろうな。
「あれ、羽賀くんも休憩ー?」
一息ついたのもつかの間、今度は河辺が消えた方から今一番見たくないやつが現れた。