涙の数だけ花束を



「俺、初めて転勤でこっちに引っ越して来たんですけど…

上がり症なんで、新しい場所でうまくやれるか…」


「どこの部所の勤務かは知らないけど、あたしの所属する部所のみんはとても気さくで打ち解けやすい人達よ」


「あなたはどこの部所ですか?」


「…営業。」


「営業?!

ってか、噂で聞いてたんですけどこっちの会社の営業部に物凄い手腕の鬼みたいな人がいるって…」


鬼って…


たぶんそれ、あたしの事だなと思い、苦笑いがこぼれる。


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