涙の数だけ花束を


社長室の前に整列した、各部所の偉い人達に混ざってあたしがいる違和感。


「部長、あたし…なんだか恐いです。」


「バカッ、みんな同じだ。」


時計が8時半を指して、皆が訓練されたどこかの兵士のように社長室に入っていく。


後尾を陣取ってたあたしは、汗ばんだ手をキュッと握りしめて部長の後に続いた。


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